記者会見するJICAの北岡伸一理事長(3日午前0時46分、東京都千代田区で)=菅野靖撮影
バングラデシュの首都ダッカで発生した武装集団によるレストラン襲撃テロ事件は、日本人7人が死亡するという事態となった。
邦人が巻き込まれた海外でのテロ事件としては、2013年にアルジェリアで10人が死亡した人質事件以来、最悪となる惨劇。開発途上国のために情熱を傾けていた技術者たちが命を奪われた衝撃に、無事を祈った人たちは「強い憤りを感じている」と涙を落とした。
「大切な同志を亡くした。痛恨の極みだ」
3日未明、東京都千代田区の国際協力機構(JICA)本部。2日夜に続き、事件後2度目となる記者会見で、北岡伸一理事長は約50人の報道陣を前に、沈痛な面持ちで語った。
事件に巻き込まれた日本人8人は、JICAの調査事業を受注したコンサルタント会社の社員。北岡理事長は「バングラデシュの発展のために貢献していた人たちを失った」と声を落とした。