人質テロ事件の現場となった「ホーリー・アルチザン・ベーカリー」=ダッカで2016年7月8日(代表撮影)

 日本人7人が犠牲になったバングラデシュの人質テロ事件で、神奈川など3県警と警視庁の合同捜査本部は13日、日本人でただ一人救出された渡辺玉興さん(46)と面会し、事件の経緯の聞き取りを始めた。捜査関係者によると、渡辺さんは襲撃時の状況について「一緒にいた日本人は襲撃直後に散り散りになり、自分は小屋に身を潜めて翌朝に救助された」という趣旨の説明をしたという。

 捜査員数人が東京都内の病院で約1時間、面会した。渡辺さんは顔を撃たれるなどして負傷して治療中だが、しっかりとした口調で応対したという。

 渡辺さんら日本人8人はレストランで食事中に襲撃され、店内には従業員や外国人客ら少なくとも47人がいたとされる。渡辺さんの説明によると、食後のデザートを待っていると襲撃が始まり、日本人たちは散り散りになった。渡辺さんはレストランとは別棟になっているピザ窯施設に逃げ込んで身を潜めたため、武装集団に見つからず、治安部隊に救助されたという。

 顔の負傷は、施設に逃げ込む際に銃撃されたとみられる。他の日本人が殺害された経緯については知らない様子だったという。

 捜査本部は刑法の国外犯規定に基づき、殺人容疑を視野に捜査しており、渡辺さんの体調を考慮しながら今後も聞き取りを続ける。