テロが起きた現場で、子どもを失い、抱き合って悲しむ母親ら=フランス・ニースで15日、AP

 【ニース(フランス南部)賀有勇、八田浩輔】路上に横たわる犠牲者の横で家族が手を握り続けた--。フランス革命記念日の花火大会に集まった群衆に大型トラックが突入したテロから一夜明けた15日(日本時間同日夜)、地中海の保養地ニースの現場には、凶行の傷痕がくっきりと残されていた。

 陽光が照りつけるニースの湾岸道路「プロムナード・デザングレ」。規制線の内側に前の晩、道路を暴走した白い大型トラックが止まっていた。正面部分ははがれ落ち、130人以上をはねた衝撃の大きさを物語っていた。フロントガラスは警官隊による無数の弾痕が刻み込まれている。

 発生は14日午後10時半(日本時間15日午前5時半)ごろ。この日は国内各地で花火が打ち上げられ、国民が革命に思いをはせる特別な日だ。近郊の自治体の中には強風のため中止にした所もあったが、観光客の多いニースでは、予定通り実施された。トラックが突入したのは、花火が終わりかけた頃だった。

 動画サイト「YouTube」に投稿された映像によると、ゆっくりと道路中央を走っていた大型トラックが突然、加速し海岸線に集まっていた人々をなぎ倒した。

 悲鳴が上がる中、トラックは時速50キロ近くまでスピードを上げ、逃げ惑う人々をはねながら2キロ弱も走った。トラックが止まると、取り囲んだ警官隊との間で銃撃戦となり、容疑者の男が射殺された。