現場周辺に集まる捜査員や爆発物処理班の隊員ら=東京都千代田区で2015年11月23日、竹内紀臣撮影

 靖国神社の公衆トイレで爆発音が起き、不審物が見つかった事件で、警視庁公安部が建造物侵入容疑で、事件直後に韓国に出国した韓国人の男(27)の逮捕状を取ったことが捜査関係者への取材で分かった。韓国人の男は事件2日前の11月21日に韓国から入国し、事件があった23日に帰国していた。いずれも羽田空港を利用していた。

 公安部が靖国神社周辺の防犯カメラを解析し入国後の足取りを調べたところ、男は靖国神社から約1キロ離れた東京都千代田区内のホテルなどに滞在していたことが判明し、建造物侵入容疑で滞在していた部屋を家宅捜索していた。

 爆発音が起きた公衆トイレの天井裏からは金属製パイプが見つかり、トイレの床にはリード線が付いたデジタル式タイマーや基板などが落ちていた。公安部は金属製パイプとリード線でつながった時限式発火装置だったとみて内容物の鑑定を進めていた。

 靖国神社では2011年12月、中国籍の男が神門の扉にガソリンのような液体をかけ、火をつけたとして警視庁が建造物等以外放火容疑で逮捕状を取り、当時男が服役していた韓国に日韓犯罪人引き渡し条約に基づき身柄の引き渡しを求めた。だが韓国は同条約で引き渡しの対象外となる「政治犯」にあたるとして引き渡しを認めなかった。【堀智行】