帰国した加藤達也前ソウル支局長=18日、成田空港(古厩正樹撮影)(写真:産経新聞)

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領への名誉毀損(きそん)に問われた公判で、無罪判決を言い渡された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が18日昼、韓国から成田空港に帰国し「無罪判決は当然だが、やはりほっとしている」と感想を述べた。

 加藤前支局長は判決公判が行われた17日中に帰国する予定だったが、判決文の読み上げが当初の予定を大幅に上回る約3時間に及んだことから帰国を延期。

 判決公判後も記者会見やテレビ出演などに追われたが、18日午後12時15分ごろ、成田空港の帰国ロビーに姿を見せると、疲れた表情を見せずに、集まった報道陣の取材に応じ「日本で心配をかけた方々に感謝申し上げたい」と述べた。

 また、韓国の検察が控訴について明らかにしていないことに触れ、「産経新聞としても個人としても控訴しないように求めたい」とし「今後は記者としての通常業務を頑張っていきたい」と話した。

 加藤前支局長は昨年8月3日、304人の死者・行方不明者を出したセウォル号沈没事故当日の同4月16日、朴大統領の所在が7時間に渡り分からなくなり、その間に元側近の男性と会っていたとの噂があるという内容のコラムを産経新聞ウェブサイトに掲載した。

 ソウル中央地検は同10月、「朴大統領を誹謗(ひぼう)する目的で虚偽事実を広めた」として、情報通信網法における名誉毀損で加藤前支局長を在宅起訴。公判が進められていたが、ソウル中央地裁が「(コラムは)言論の自由を保護する領域内」として無罪判決を言い渡した。