台南市で営まれた地震の犠牲者追悼式。遺影には子供の姿が目立った =12日(田中靖人撮影)(写真:産経新聞)
【台南=田中靖人】台湾南部の地震は13日未明で発生から1週間。台南市の16階建て集合住宅倒壊現場では死者が100人となった。12日には初七日の追悼式が開かれ、馬英九総統や次期総統に当選した民主進歩党の蔡英文主席らも参列し犠牲者の冥福を祈った。
台南市の頼清徳市長は11日深夜、地上の捜索は12日朝までに「一段落」するとして、今後はがれきの中を集中的に捜索する方針を示した。住宅での死者は13日午前0時(日本時間同日午前1時)の統計で98人となり、台湾全体の死者は100人となった。なお20人近くが、がれきの下にいるとみられる。中央通信社は11日夜、住宅の一部が倒壊の衝撃で地下約2・7メートルまで食い込んでおり、この部分の捜索が難航するとの見方を伝えた。
台南市内の葬儀場で開かれた追悼式には300人以上が参列。犠牲者には子供も多く、菓子やおもちゃが供えられた。
一方、台南地方法院(地裁)は12日未明、台南市が一部被災者に代わり申請していた建設業者らの財産の仮差し押さえ申請を認めた。