石原氏は困惑気味(写真:夕刊フジ)

 野田佳彦政権が、沖縄県・尖閣諸島を約20億5000万円で購入することで地権者と合意したことをめぐり、さまざまな情報・分析が飛び交っている。最近まで、地権者側は「国、民主党政権は信用できない」として、石原慎太郎知事率いる東京都と交渉を進めていたが、なぜ変心したのか。舞台裏を探った。

 「40年間、領土問題でブレなかった石原さんなら信頼できる」「石原さんのいる東京なら私は譲る」「男と男の約束だ」

 石原知事と昨年から売買交渉を進めていた地権者はこう語っていた。一昨年9月の尖閣沖中国漁船衝突事件での、民主党政権の対応にも立腹していたとされる。

 ところが、野田首相が7月7日に国有化方針を表明し、側近の長浜博行官房副長官が接触を始めると、地権者側に変化が出てきたという。

 それまで、地権者は「漁民のために役に立てばいい」といい、石原知事が主張する漁船待機所(船だまり)や灯台などの設置に賛同していたが、数日前、石原知事との電話で「前の地権者から、(尖閣諸島には)何もしないでくれと言われた」と言い出したというのだ。

 これは、中国の反発を恐れる野田政権が「島に構造物は作らず、現状のまま維持する」という方針と合致する。石原知事は5日、「(地権者が)ちょっと変なことを言い出していた…」と漏らした。

 約20億5000万円という購入額も気になる。