海上保安庁の巡視船が視認した中国国家海洋局所属の固定翼機(海上保安庁提供)(写真:産経新聞)

 中国機による初めての領空侵犯は、沖縄県・尖閣諸島問題が新たな局面に入ったことを意味する。森本敏防衛相は「中国が尖閣諸島の領有権を誇示しようとしたのではないか」と述べ、これまでの領海への侵入に加え、空でも「自国領」であるとの「既成事実」づくりを開始したとの見方を示した。

 領空侵犯は自衛隊が北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射への対処を終え「平時」の運用に戻る矢先で、“奇襲”ともいえる。領空侵犯と同じ時間帯には、中国の海洋監視船4隻が領海侵入した。領海侵入は3日連続で、政府が9月に尖閣諸島を国有化してからは17回目となる。

 北朝鮮が前回、「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイル発射を予告していた期間中の今年4月12日にも、今回と同機種のY12が日中中間線の日本側海域で、海上自衛隊の護衛艦「あさゆき」に異常接近した。日本政府はミサイル対応の期間中の尖閣問題での対処能力について、中国側が情報収集もしていたとみている。