【ワシントン白戸圭一】米国務省のサキ報道官は29日、談話を発表し、中国が東シナ海上空に設定した防空識別圏を米国の民間航空機が通過する際、中国当局に飛行計画書を提出するよう米国の航空各社に求める考えを明らかにした。  29日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、民間機の乗客を危険にさらしかねない偶発的な衝突を憂慮し、オバマ政権内部で討議した結論という。中国が防空識別圏設定後初めて戦闘機を緊急発進(スクランブル)させたと発表した数時間後に決定したと同紙は伝えている。日本政府は、「設定を認めることになる」として、日本の航空各社に対し、飛行計画書の提出には応じないよう要請しており、一時は計画書を提出していた各社も27日以降は提出していない。今回の米政府の決定は、日本の対応に影響を与える可能性もある。  中国国防省は23日、沖縄県・尖閣諸島の上空を含む東シナ海の上空を新たに防空識別圏に設定し、圏内を飛行する航空機に対して中国航空当局への飛行計画書の事前提出や中国国防省の指示に従うことを求め、従わない場合には武力による緊急措置を取る方針を明らかにした。  サキ報道官は談話で「米政府は、国際的に運航する米国の航空会社は外国政府が発表する航空情報に従うべきだと考えている」と述べ、米国の航空各社に飛行計画書の中国当局への提出を求める考えを表明した。