安倍晋三首相は23日の参院予算委員会で、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に中国の海洋監視船8隻が侵入したことについて「(日本の)漁船が12カイリ内で漁業している。わが国の領海内だから、他国から文句を言われる筋合いは全くないが、それに反応したのではないか」と述べ、安倍内閣の閣僚による靖国神社参拝とは関係がないとの見解を示し、沈静化を図った。しかし、韓国の尹炳世外相の訪日中止に続いて中国との対立が改めて顕在化し、両国との溝は深まるばかりだ。

 菅義偉官房長官は23日の記者会見で、保守系政治団体「頑張れ日本!全国行動委員会」のメンバーを乗せた漁船約10隻が沖縄県石垣市から尖閣諸島に向かう計画を「4月上旬ごろには把握していた」と明らかにした。そのうえで、中国の程永華駐日大使が同日、外務省の河相周夫事務次官の抗議に「日本船が来たから公船を出した」と反論したことを踏まえ、「中国がそういうことを言っているので、たぶんそうだろう」と述べた。閣僚の靖国参拝が始まったのは20日で、海洋監視船にはそれ以前から領海侵入の可能性があったというわけだ。