B排水路(奥)に設置していた土のう(中央)=東京電力福島第1原発で2013年9月15日撮影(東京電力提供)

 東京電力は17日、台風18号の影響で、福島第1原発の汚染水貯蔵タンク周辺に設置している漏えい防止用の堰(せき)が雨水で満杯になり、基準値を上回る放射性物質を含む水が堰の外に漏れたと発表した。8月に高濃度汚染水約300トンが漏れたタンク群のある南東側の用水路でも、水をせき止めるため設けていた土のうが水圧で崩れているのが見つかった。いずれも一部の水が海に流出した可能性があるが、水量は不明という。

 東電によると、15日午後1時過ぎ、「Bエリア」のタンク群周辺のコンクリート堰(高さ30センチ)で雨水があふれているのを巡回中の作業員が発見。ポンプでくみ上げて別のタンクに移したが、約5分間、堰の外に漏れたという。漏れた水の放射性物質濃度はストロンチウム90などを含むベータ線で1リットル当たり37ベクレルと排出基準(同30ベクレル)を上回る。約300トンの汚染水が漏れた「H4」タンク群近くの用水路(深さ1.5メートル)でも、同1時半ごろに水をせき止める土のうが流れているのを発見。同3時20分ごろまでに復旧した。

 17日の記者会見で、東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は「雨が1時間40ミリの勢いで、ポンプのくみ上げ作業が間に合わなかった」と説明した。