「ひょっこりひょうたん島」のモデルとされる蓬莱島=岩手県大槌町で2011年7月、兵藤公治撮影

 井上ひさし原作「ひょっこりひょうたん島」のモデルで岩手県大槌町にある蓬莱(ほうらい)島について、碇川豊町長は2日、所有者の大槌町漁協が東日本大震災で経営破綻したため、買い取る方針を明らかにした。町と関係の薄い第三者に渡るのを心配する町民の要望に応えることにした。今後、同漁協の破産管財人と交渉を進める。

 広さ740平方メートルの無人島。弁財天が祭られ、漁師が豊漁や安全を祈願している。碇川町長は記者会見で「津波をかぶったが弁財天は奇跡的に残り、復興に向けた精神的なよりどころにもなっている。町民の財産にすべきだと思う」と語った。

 同漁協は多額の損害を抱え、昨年10月に盛岡地裁に自己破産を申請し、現在は手続き中。大口債権者である同県信用漁協組合連合会の佐々木敦博・総務部長は「数百万円で購入を希望する個人がいるとの情報もあった。島は住民に親しまれているので町が買い取って守るよう促していた」と話した。【金寿英】