家の明かりや街灯がともる神戸市長田区一体(手前)=2015年1月12日午後5時46分、本社ヘリから加古信志撮影

 6434人の命を奪った阪神大震災は17日、20年の節目を迎える。積み重ねた歳月は被災地を整った街並みに変えたが、家を失った被災者が住む災害復興住宅では高齢化や孤立化が進むなど、いまだ傷痕が残る。また、震災を知らない世代が被災地でも半数に迫り、あの日の教訓を受け継ぐ仕組みづくりも課題だ。20年を歩んだ阪神の被災地の姿が、東日本大震災など災害で傷ついた各地の被災地に「道」を指し示す。

 兵庫県内の災害復興住宅は、65歳以上の入居者の割合を示す高齢化率が、昨年11月末現在で50.2%と調査を開始した2001年以来、初めて過半数に達した。復興公営住宅での「孤独死」は、00年以来の総計で864人を数える。兵庫県や神戸市などが、都市再生機構(UR)や民間から被災者向けに借り上げた「借り上げ復興住宅」は、来年度から順次、20年の契約期限に伴う返還が始まり、対応が迫られている。

 大規模な火災で商店街や住宅街が炎に包まれ、甚大な被害を受けた神戸市長田区のJR新長田駅南地区(20。1ヘクタール)は、震災から2カ月後に決定された市街地再開発事業が今も続く。昨年10月末現在で37棟の再開発ビルが完成したが、空きテナントが目立つなど、街のにぎわいを十分に取り戻せずにいる。