式の冒頭に取り壊しが決まっている市民会館前で黙祷する市職員や市民ら=11月10日、岩手県陸前高田市(早坂洋祐撮影)(写真:産経新聞)

 東日本大震災の津波で多くの職員や市民が犠牲となった岩手県陸前高田市の旧庁舎が年度内に解体されるのを前に10日、市職員や市民など約150人が参加し、お別れ式が行われた。

 海から約1.5キロの場所にある旧庁舎は4階建てだが、津波は4階部分にまで到達。避難していた市民や市職員100人以上が犠牲となった。

 式典で戸羽太市長は「尊い命が奪われたのは痛恨の極み。一日も早い復興を誓う」とあいさつ。市職員だった村上寛さん=当時(24)=を亡くした母、智子さん(52)は遺影を手に式に参列、「息子の職場がなくなるのは寂しい。最後にもう一度働いていた場所を見せてあげたかった」と話した。

 市は今後、旧庁舎から約500メートル内陸に新庁舎を建設する計画だが、当面はプレハブ庁舎で業務を続ける。