都心南部直下地震の震度分布(写真:産経新聞)

 ■風速8メートル冬の夕方、最悪ケース…

 中央防災会議の作業部会が19日公表した首都直下地震の被害想定は、首都機能が深刻な打撃を受ける厳しいシナリオだ。「巨大過密都市の災害」と位置付け、国を挙げた対策を求めた。

 新想定で浮かび上がったのは、首都を襲う大規模な火災だ。風速8メートルの冬の夕方に地震が発生する最悪のケースでは、火災による死者は1万6千人で前回想定の2・5倍。都心を囲む木造住宅の密集地で同時多発的に最大2千件の出火が起き、広範囲で延焼する。

 耐震化の効果で焼失建物は前回想定より4割減ったが、四方を火に囲まれて逃げ場を失う「逃げ惑い」を厳しく算出した。死者10万5千人のうち火災による犠牲者が9割を占めた関東大震災でも起きた惨状だ。