西太平洋上で警戒監視をする空母ジョージ・ワシントン(手前)、空母ジョン・C・ステニス(奥)、ミサイル駆逐艦モバイル・ベイ(右)=2012年9月20日、米海軍提供  【ワシントン白戸圭一】米第7艦隊司令部は、二つの米空母打撃群(空母部隊)が西太平洋上に展開し、警戒監視活動に従事していることを明らかにした。アジア太平洋地域で二つの米空母打撃群が合同で警戒監視に当たるのは異例。沖縄県・尖閣諸島の領有権を巡って日中関係が緊張する中、アジア太平洋地域で海洋進出を図る中国をけん制する狙いがあるとみられる。  米第7艦隊によると、合同で警戒監視を続けているのは米海軍横須賀基地(神奈川県)を母港とする「ジョージ・ワシントン」と、米西海岸を母港とする「ジョン・C・ステニス」を核とした二つの空母打撃群。ジョージ・ワシントン部隊は9月11〜19日にグアム近海で統合軍事演習「バリアント・シールド2012」に参加後、中東への展開を目的に米西海岸を出港したジョン・C・ステニス部隊と合流した。  日本政府による尖閣諸島の国有化に反発する中国は日本領海に繰り返し公船を侵入させているほか、同諸島北方海域にフリゲート艦2隻を展開している。オバマ米政権は日中双方に平和的な問題解決を求めているが、中国が東シナ海、南シナ海を含む西太平洋に排他的な海洋支配を確立することには強い警戒心を抱いている。  9月17〜19日に日中両国を訪問したパネッタ国防長官は双方に「自制」を呼びかける一方、森本敏防衛相との共同会見では、中国の急激な軍拡で崩れたアジア太平洋地域のパワーバランスを「再均衡」させる必要性を強調した。西太平洋で二つの空母打撃群を合同展開する異例の態勢は、米主導の海洋秩序を維持する決意の表れの可能性もある。