東日本大震災の津波で壊滅した海岸防災林の再生を進めている福島県に、茨城、滋賀、兵庫、和歌山の4県から松の種子が提供されることになった。

 昨年は松の種子が不作だったため、種子の確保が困難な状況となっていたが、4県の協力で今年度も約50万本分の確保にめどが立った。

 福島県沿岸部では295ヘクタールの防災林が津波の被害を受けた。同県は、南端のいわき市から北端の新地町にかけて、東京電力福島第一原発周辺を除き、防災林を再生することを決め、昨年度から育苗を始めるなど整備事業を進めている。

 同県は植樹に使う松を、害虫のマツノザイセンチュウに抵抗性があって枯死しにくい品種に限定する考えで、県内で生産される種子だけでは足りないため、県外に協力を要請。昨年度は茨城、栃木、愛媛など7県から、計65万本分に相当する種の提供を受けた。

 福島県は今年度も同程度の種子の確保を目指した。しかし、松は周期的に豊作と不作を繰り返す性質があり、昨年は「まれにみる凶作」(福島県森林整備課)。種子の確保が難しくなったが、同県の求めに茨城など4県が提供を名乗り出た。