ビニールハウス内で咲き誇るシクラメン=福島県南相馬市で2012年11月25日、西本勝撮影

 福島県南相馬市の園芸農家、根本修二さん(60)のビニールハウスで、冬の鉢植えとして人気のあるシクラメンの出荷作業が始まった。

 根本さんは、全国の品評会で農林水産大臣賞などを受賞した実績を誇る。東京電力福島第1原発事故で知人を頼り一時は県外に避難した。しかし、「地元でシクラメンを作り続けたい」と同市内の仮設住宅に移り、昨夏から借りたハウスで花の栽培を再開した。自宅や農地は避難指示解除準備区域に再編され、宿泊は禁止のままだ。

 2年ぶりとなる出荷は、震災前の4分の1程度の3500鉢の見込み。それでも「家族だけで一から手をかけ、これまでとは違う喜びを味わえた」と笑顔に充実感がにじんだ。関東地方を中心に出荷される。【須賀川理】