昨年4月以降、業務に使用されてきた大槌町役場のプレハブの仮合同庁舎(手前)と新仮庁舎(右奥)。かつての大槌小の校章部分には町章が設置された=岩手県大槌町で2012年8月3日、高尾具成撮影

 東日本大震災で町役場も被災した岩手県大槌町で、町立大槌小学校の元校舎を改修した仮庁舎(鉄筋コンクリート4階建て)が完成し3日、報道陣に公開された。津波で1階部分が浸水し3階は全焼した被災校舎だが、耐震基準を満たすことなどから、損害を免れた階段や扉などを多く残して再利用した。6日に業務を始める。

 仮庁舎では、校長室が町長室に、音楽室が町議会の議場に。体育館だった併設の会議室には、津波の到達跡があるバスケットボールのゴールが残された。プールがあった4階は、12トンの貯水槽や非常用発電機など災害対応の設備を整えた。

 国の行政機能応急補助金事業を活用したため名目上は「仮庁舎」だが、将来は本庁舎になるとみられる。高額の総事業費約7億6700万円や浸水した区域への設置を巡り、町民から批判も出ている。

 同町は震災で町長を含む職員の約4分の1が死亡・行方不明となり、旧町役場は2階天井部まで浸水。昨年4月以降、プレハブの仮庁舎を元大槌小のグラウンドに設置し、業務を続けてきた。【高尾具成】