成人式で袖を通す晴れ着の前で祖母の浦田明美さん(右)と話す楓香さん=神戸市灘区(頼光和弘撮影)(写真:産経新聞)  阪神大震災で母親を失った女性が12日、成人式を迎える。神戸市灘区の短大2年、浦田楓香(ふうか)さん(20)。生後4カ月で母、智美さん=当時(19)=を亡くし、祖母の明美さん(66)に育てられた。母の年齢に追いついた昨年から、東日本大震災の遺児支援に携わる。「今度は私が子供たちを笑顔にしたい」。成人式前日の11日に開かれる震災遺児らのケア施設「神戸レインボーハウス」(同市東灘区)の追悼式では、代表で亡き母への手紙を朗読し、自身の成長と被災地支援への決意を報告する。(有年由貴子)  智美さんの母子手帳には楓香さんの成長の記録とともにメモが記されている。  「4カ月と2日 たんこぶ痛いよね。ごめんね。ふーちゃん」。メモはこう記した平成7年1月9日を最後に途切れた。  その8日後、智美さんは震災で全壊した同市兵庫区の文化住宅のはりの下敷きになり、亡くなった。同月25日に20歳の誕生日を迎えるはずだった。  助け出された楓香さんは明美さん夫婦が養女として引き取った。「この子が20歳になるまで頑張ろう」。明美さんはそう誓い、苦労しながら懸命に育てた。