政府は22日、中国外務省が国連の大陸棚限界委員会に提出を表明した東シナ海の大陸棚延伸の申請に対して、異議申し立てを行う方針を固めた。

 東シナ海の境界が未画定であることを指摘して、日中間の大陸棚の境界画定は同委員会の審査の対象外であることを申し立てる考えだ。

 国連海洋法条約は、沿岸から200カイリ(約370キロ・メートル)までの海底および地下の天然資源の探査や開発の権利を沿岸国に認めている。同条約は200カイリの外でも、地形や地質上から自然な地続きであることを沿岸国が科学的データに基づいて証明できれば、最大350カイリ(約648キロ・メートル)まで延伸することを認めている。大陸棚限界委員会は、沿岸国の延伸申請が適正なものであるかどうかを審査する機関だ。

 中国政府は、尖閣諸島の領有権とは別に、同諸島よりも日本側に位置する沖縄トラフ(海底の溝)までが自国の大陸棚であると主張。今回の大陸棚延伸の申請でも、沖縄トラフから南西諸島近海の海底を申請対象にする方針とみられる。

 これに対し、日本の異議申し立ては、国連海洋法条約が、向かい合うか隣接する国家間の大陸棚の境界画定については関係国間で合意すべきものと規定していることを根拠に、申請がなじまないことを主張する方針だ。

 政府は、「尖閣諸島に領有権問題は存在しない」との立場から、積極的な対外発信は控えてきた。しかし、今回の延伸申請が日本の尖閣諸島国有化に反発を強める中国側の対抗措置の一環とみられることから、異議を申し立てることによって、日本の主張の正当性を国際社会にアピールすることにもつながると判断した。