作品を囲み笑顔の郡山北工高の開発メンバーたち=福島県郡山市で2014年2月27日午後5時16分、中里顕撮影

 福島県立郡山北工業高校(同県郡山市)の電気部の1年生5人が、東京電力福島第1原発事故に伴う牧草の放射線検査で使う自動牧草裁断機を開発し、手作業による酪農家の負担を大幅に軽減させることに成功した。第72回全日本学生児童発明くふう展(発明協会主催、毎日新聞社など後援)で内閣総理大臣賞を受賞。「グラス・カッター 酪DA農(らく・だ・のう)」と命名され、借り受けた地元酪農組合は「作業が楽になった」と喜ぶ。

 乳牛用の牧草の放射性物質濃度について、福島県内の生産者団体は1キロ当たり30ベクレル以下の自主基準を設定。検査機器に合わせるため牧草を1センチ以下に裁断する必要があるが、ハサミで長時間作業して、けんしょう炎になる人もいる。

 開発した裁断機は福島の民芸品「赤べこ」(赤い牛)がモチーフ。背中の小型コンベヤーに牧草を流し込み、高速回転する2枚刃で裁断。牧草1キロの処理時間は約5分で、手作業の10~20分より大幅に短縮した。