救出現場で当時を振り返る厳さん。足元付近まで水位が上昇していたという(17日、大阪市北区で)=藤本将揮撮影

 台風18号で増水した大阪市北区の淀川で16日夕、小学4年の男児(9)が流されたが、通りかかった中国人男性が飛び込み助けた。

 男性は17日、読売新聞の取材に「一度は自分も死んでしまうかと思った」と話し、命がけの救出を振り返った。

 同区のコンビニ店アルバイト厳俊さん(26)。淀川左岸堤防上をジョギング中、「助けて」という悲鳴に振り返ると、男児が茶色く濁った激流に流されていくのが見えた。

 とっさに飛び込んで男児の体をつかまえ、両手で岸に押し上げようとしたが失敗。下流へ流され、男児と離れ離れに。

 水を大量に飲んでしまい、必死で岸にしがみついた。それでも、騒ぎに気付いた人が持っていたロープを自分の体に巻き付けると、再び川に。「最後のチャンス」と、水中に沈んでいく男児の服を右手でつかみ、岸の人たちに引っ張り上げてもらった。約350メートル流され、男児はぐったりしていたが、無事だった。