原子力規制委員会の田中俊一委員長=藤井太郎撮影

 新たに原子力の安全規制を担う「原子力規制委員会」が19日、発足した。皇居で、前高度情報科学技術研究機構顧問の田中俊一委員長の認証式があった。事務局の原子力規制庁も約460人でスタート。原発の再稼働の判断や安全審査で用いる新たな安全基準作りなどに取り組む。

 これまで原発の安全性をチェックしてきた経済産業省原子力安全・保安院は、推進側の経産省内にあって独立性を疑問視され、内閣府原子力安全委員会も権限が限られ十分に機能しなかった。この両組織に加え、文部科学省などに分散していた規制機能も規制委と規制庁に一元化。環境省の外局とし、推進官庁からの独立を図った。

 規制委は5人の委員で構成。それを支える規制庁の約460人のうち、8割の約350人は保安院の原子力規制部門がほぼ丸ごと移った。残りは安全委と文科省から約40人ずつ、環境省から約10人、警察庁や国土交通省などから計約10人。初代長官には池田克彦前警視総監が就いた。

 規制委と規制庁は4月に発足する予定だったが、国会審議が遅れた。さらに田中委員長の人事案に「原子力ムラ出身」との批判が噴出。国会同意が得られず、設置法の例外規定を使い、首相権限で任命するという異例の対応で発足した。