汚染水が漏えいしていた東京電力福島第1原発の貯蔵タンク(左端の赤いホース状のものが上にあるタンクの右斜め下のタンク)とその周辺で作業をする人たち=福島県大熊町で2013年8月20日午後5時14分、本社ヘリから西本勝撮影

 ◇漁業者「国で対応を」

 「次から次へと問題が出てくる」。東京電力福島第1原発の原子炉冷却に使用した高濃度の汚染水が貯蔵タンクから大量に漏れた問題で、地元・福島では東電の後手後手の対応に不信の声が上がった。汚染された地下水の海への流出も既に明らかになっており、沿岸漁協などによる試験操業も延期されているからだ。佐藤雄平・福島県知事は「国家の非常事態という認識で対処してほしい」と国が前面に出ることを求めた。

 東電の新妻常正常務は20日、福島県いわき市で開かれた地元漁協への説明会で謝罪した。議題は、同原発の海側の地盤から汚染された地下水が検出された問題への対策だったが、そこに新たな「漏えい」が加わった。

 出席した地元漁協の組合員約150人からは「対策は一時しのぎ、場当たり的なものにしか見えない」などと批判が相次いだ。沿岸部の試験操業は9月再開の予定だったが延期され、めどは立たない。福島県漁連の野崎哲会長は「東電だけの力量で対応できるのか。国家プロジェクトで問題に当たるべきだ」と不信感をあらわにした。