施錠されたままになっている津波避難路の入り口=神奈川県鎌倉市材木座(写真:産経新聞)  千年に一度を想定した「慶長型地震」で、10メートル超の津波が押し寄せるとの予測がある神奈川県鎌倉市材木座の津波避難路の入り口が普段、施錠されているために実用性が疑問視されている。管理する市では「避難路に落石などの危険性があり閉鎖した」と説明するが、住民からは不安の声が上がっている。(川上朝栄)  問題となっているのは同市材木座にある「材木座たぶのき公園」の裏山に市が整備した2つの避難路。公園の海抜は約7・5メートルで海岸から約400メートルに位置。避難路を上りきれば海抜約40メートルの広場に避難できる。周辺の海岸については県が最大で10メートル超の津波が押し寄せると想定している。  東日本大震災以降、住民が災害時の対応を検討する中で、市の指定避難場所に向かうルート以外にも複数の避難ルートを整備し「“逃げ遅れ”を防ぐべきだ」との声が高まり、公園の裏山にあった山道を避難路として活用することを市に提案した。市は昨年末に手すりを設けて安全対策を実施するなど整備を進めてきた。  しかし、市は整備後、公園から避難路に至る入り口にダイヤル式の鍵を付けて施錠。解錠するには3ケタの番号が必要だが、一部世帯にしか教えられていない。「津波発生時には近隣住民らが解錠してくれるはず」(市公園課)と話すが、実際は施錠されていることすら知らない住民も多い。