記者会見に臨む安倍晋三首相(左)とロシアのプーチン大統領=2013年4月29日、AP

 【モスクワ影山哲也】安倍晋三首相は29日午後(日本時間同日夕)、プーチン大統領と会談し、停滞していた北方領土交渉の加速化で一致した。日本政府高官によると、プーチン氏は「大事な話をしないといけない」と北方領土問題を切り出し、ロシアが係争地の面積を2等分して境界を画定した中国、ノルウェーとの交渉例を引き、「他国とはこう解決した」と説明した。

 日本側には、プーチン氏が平和条約締結の前提となる北方領土交渉の解決に強い意欲を示したとの受け止めが広がっている。しかし、プーチン氏の関心の多くはエネルギー、極東開発などの経済協力に向いており、領土問題で妥協しないとの見方も強い。首相は会談で「国後、択捉を含む4島の帰属を解決する」とした01年のイルクーツク声明を取り上げ、「声明が平和条約の原点だ」と柔軟な対応を求めたが、プーチン氏からこれに対する発言はなかった。