岐阜県側に下山し、診断を受ける五の池小屋で一夜を明かした登山客=岐阜県下呂市小坂町濁河で2014年9月28日午前9時15分、宮田正和撮影
長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(3067メートル)の噴火から一夜明けた28日朝、岐阜県下呂市小坂町の登山口では、ヘルメット姿の登山者が次々と姿を現した。ヘルメットや服が灰をかぶって真っ白になっている人も。疲れ切って下を向いたり、ほっとして笑みを見せたりしていた。中には小さな男の子もいたが、足取りはしっかりとしていた。
登山者は、負傷度合いから治療の優先度を決めるトリアージを医師から受けた。その後、21人が市が用意したバスに、2人が乗用車に乗り込んだ。4人が頭の擦り傷や火傷などのけがをしているという。高山赤十字病院の医療チーム「DMAT」の浮田雅人隊長は(51)報道陣に「皆さんは疲労困憊(こんぱい)している。九死に一生を得た人もいる」と話した。