山小屋でヘルメットを借り下山する登山客=27日、長野県王滝村(提供写真)(写真:産経新聞)
「やばい!」「なにこれ、噴火?」。御嶽山(おんたけさん)が噴火した直後に頂上付近にいた登山客が撮影したとみられる映像が27日、インターネットの動画サイト「ユーチューブ」に投稿された。迫り来る噴煙を前に、登山客が一斉に避難する緊迫した様子が写っている。
約1分半の映像で、空高く立ち上る噴煙を目にした男性が「やばっ!」と声を発するシーンから始まる。
「避難小屋、避難小屋へ早く!」という登山客の声が響き、撮影者らも「みんな、移動しましょう」と避難を開始。大きな岩が転がる登山道を駆け下りていく登山客の姿が見える。
撮影者は息を切らして避難しながらも、噴煙の姿を追い続ける。足場が悪いためか、「ゆっくり。ゆっくりでいい」と仲間を励ます男性の声も聞こえた。
しかし、噴煙はものすごい勢いで撮影者らに迫る。
「間に合わん」「口隠せ!」。噴煙の影響で快晴だった周辺はまたたく間に暗くなり、火山灰が撮影者らを襲う。映像は、あられのように火山灰の粒子が降り注ぐ音がしばらく続き、男性がせき込む声で終わる。