剣ケ峰の南東側斜面で行方不明者を捜索する隊員ら=御嶽山で2015年8月6日午前8時52分、長野県警提供

 昨年9月に噴火した御嶽山(3067メートル)の山頂付近で行方不明者を捜索していた長野県と岐阜県は6日、捜索を同日で終了すると決めた。目撃情報や現場の状況などから定めた重点エリアの捜索は完了したが、不明者6人のうち5人は発見できなかった。

 捜索は雪解けと火山活動の低下を待って、7月29日に再開された。両県や陸上自衛隊は、後方支援を含め連日約560人態勢で火山灰が積もった急斜面の岩場などを捜索。同31日に山梨県甲斐市の猪岡(いのおか)哲也さん(当時45歳)の遺体が見つかり、死者は58人となった。

 他の不明者2人の所持品も発見され、6日は見つかった場所の近くを重点的に調べたが、手がかりはなかったという。

 長野県災害対策本部長の阿部守一知事はこの日の記者会見で「不明者の家族のお気持ちを察すると無念でやるせないが、捜索についてはやり尽くした。火山活動中の3000メートル級の山で、これ以上活動を続けることはできない」と説明した。

 現場を指揮した関東管区機動隊長野中隊の浅岡真中隊長は「昨年の捜索と困難さに変わりはなかった。不明者を発見できなかったことは無念だ。ただ、全員が全力を尽くして取り組み、悔いはない」と話した。【古川修司】