大雨で鬼怒川が決壊し、車の上や電柱につかまり救助を待つ男性=茨城県常総市で2015年9月10日午後1時47分、本社ヘリから

 台風18号から変わった温帯低気圧と日本の東の海上を北上する台風17号の影響で、鬼怒川が決壊した茨城県常総市では、12人が行方不明となり、最大で約990人が孤立状態となった。

 同市三坂町のタクシー運転手、坂井正雄さん(64)は、昼ごろ水位を確認しにいったところ、足元から堤防が壊れ始めた。周囲から「決壊したぞー!」と大きな声も上がった。急いで自宅へ向かい、あとわずかの距離で玄関という庭先であふれてきた水に流された。

 「一気に来た。ひざぐらいの深さだったけど流れが強くてとても抵抗できなかった」。少し流されたところに立っていた電柱に何とかつかまったが、水位はどんどん上がる。電柱をよじ登ると、近所の家が流され出し、妻と息子がいるはずの自宅の方向を見ると、既に流されていた。