台風10号の停電により止まっていた牛乳製造を再開させた中洞正牧場長=岩手県岩泉町上有芸の中洞牧場で2016年9月9日、藤井朋子撮影

 台風10号で道路が崩れ、孤立状態になっていた岩手県岩泉町の中洞(なかほら)牧場が復旧した。中洞正牧場長(64)らが崩れた箇所に重機で土砂を埋め直す復旧作業に奮闘。再開2日目の9日、自慢の生乳を搾った。

 町内では停電で搾乳機が使えなかったり、餌を入手できなかったりして苦境に立つ酪農家もいる。同牧場も1週間余り出荷がストップし、「大雪ではよくあるが、台風でこんな事態は初めて」と中洞さん。

 元々牛舎はなく、丘陵地を切り開いた草原でのんびりと過ごした牛の乳は、柔らかい乳白色とまろやかさが評判。災害にも負けないたくましさと味を再び全国に届ける。【藤井朋子】