報道陣に公開された高浜原発1号機の蒸気発生器。高経年化対策で約20年前に取り換えられた=16日、福井県高浜町(安元雄太撮影)(写真:産経新聞)

 原子力規制委員会は20日の定例会合で、運転開始から40年が経過した関西電力高浜原発1、2号機(福井県)について、最長20年の延長運転の合格証に当たる「審査書」を了承した。新規制基準施行後、延長運転を認可するのは初めて。再稼働の時期は、必要な工事が終わる平成31年10月以降になる。東京電力福島第1原発事故後、改正された原子炉等規制法で、原発の運転期間は「原則40年」と定められた。ただ、規制委が認めれば1回に限り最長20年延長できる。

 高浜1号機は昭和49年11月、2号機は50年11月に営業運転を開始し、それぞれ41年7カ月、40年7カ月経過している。特例で今年7月7日までに3種類の審査を終えれば再稼働可能になっていた。

 関電は昨年4月、規制委に延長審査を申請。それに先立ち、平成26年12月から約5カ月間、原子炉の劣化状況などを調べ「特別検査」を実施し、安全を確認した。

 審査期間が限られていたため、規制委は審査官を集中させ、1年かけて新規制基準の適合性審査を実施した。設備や機器の詳細設計を確認する工事計画の審査も今月10日に終えていた。

 審査では全長約1300キロに及ぶ電気ケーブルの防火対策や、原子炉格納容器上部をコンクリートで覆う安全対策が課題だった。関電は2基に約2千億円を投じることで、審査をクリア。規制委は60年たっても健全性は保たれると評価した。