建設中の大間原発原子炉建屋=3月19日、青森県大間町(電源開発提供)(写真:産経新聞)

 北海道函館市が3日、電源開発(Jパワー)が開発中の大間原発(青森県)の建設中止や原子炉設置許可の無効確認などを求め提訴した。大間原発は全ての燃料に、使用済み燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜた「混合酸化物(MOX)燃料」を使う国内初のフルMOX発電が特徴で、国策で進めてきた核燃料サイクルの中核を担う。国策に対する自治体からの異例の提訴に、「司法の場での判断になじむ問題なのか」との議論もある。

 大間原発は、今秋にも新規制基準に基づく安全審査を原子力規制委員会へ申請する見通しで、すでに新規制基準に基づく安全対策も取り入れている。原子炉は耐震性を向上した改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)だ。

 東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえ、沿岸に高さ3メートルの防潮堤を整備。陸地の高さと合わせ15メートルの津波に耐えられる。敷地周辺には11の活断層があり、耐震設計で考慮する基準地震動(想定される最大の揺れ)を策定中だ。

 大間原発は、MOX燃料を軽水炉で使うプルサーマル計画の中心で、原子炉の建設費用の一部に国費も投入されMOX燃料だけで発電できる国内初の発電所となる。

 函館市は立地自治体ではないが、津軽海峡を挟んで原発から30キロ圏内の緊急時防護措置区域(UPZ)に位置するため、防災計画の策定が必要な周辺自治体として、再稼働などへ一定の影響力を及ぼす立場にある。