原子力規制委員会が、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)について、新規制基準に適合していると判断し、事実上の合格証となる「審査書案」の作成に近く着手する方針を固めたことが14日、関係者への取材で分かった。九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)に続く2カ所目。ただ審査書の確定までに数カ月かかり、再稼働はさらに地元同意などの手続きも必要で、年度内には困難な情勢だ。

 高浜原発は昨年7月に審査を申請。規制委は今月14日までに公開の審査会合を65回開き、現地調査も3回実施した。この日までに重大事故対策や機器の安全性など新基準に適合していることを確認した。

 審査に時間がかかったのは、基準地震動(想定される最大の揺れ)の設定をめぐり関電側と規制委が対立したためだ。関電は若狭湾周辺の3つの活断層の連動性を考慮していなかったが、今年5月になって規制委の意向を受け入れて3連動を認めた上で、地震動を当初の550ガルから700ガルへと引き上げた。

 基準津波(想定される津波の高さ)の設定での計算ミスも審査に影響し、敷地内への津波流入が予想されたことから防潮堤などの追加工事が必要になった。