浜岡原発5号機(静岡県御前崎市)の設備点検が14年9月まで延長されることについて、中部電力の増田博武・原子力部長は19日、「地元のみなさんに安心してもらうため、(1、2号機の廃炉作業を)計画通り進めることが必要と考えた」と記者会見で述べた。点検の結果、修繕が必要と判断されれば、中部電が目指す5号機の再稼働が可能になるのは14年9月からさらに遅くなる。  浜岡原発は、昨年5月、当時の菅直人首相の要請を受けて運転を停止した。1、2号機は廃炉作業中で、3〜5号機の運転を停止したが、5号機は停止作業中に海水が流入、来月までの予定で点検を進めていた。  中部電によると、5号機の点検作業より、1、2号機の使用済み核燃料を耐震性の高い5号機の燃料プールに移す作業を優先させたためという。  また、中部電は同日、94年12月に放射性物質が漏れた1号機の燃料集合体1体の燃料棒にひびが入っていたと公表。  95年4月の再検査で判明し、国には報告したが、静岡県にはしていなかった。同県はこの対応に不信感を示しており、原発の再稼働に必要な地元合意がさらに難しくなることも考えられる。【森有正】