関西電力高浜原発3号機(手前右)と4号機(手前左)=福井県高浜町(写真:産経新聞)

 福井地裁が14日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の再稼働を認めない決定をしたことに対し、原子力規制委員会は「審査への影響はない」と明言した。規制委が策定した新規制基準は「合理性を欠く」とも指摘されたが、規制委関係者は「科学的ではない」と批判している。 (原子力取材班)

 高浜は2月に新規制基準の適合性審査に合格し、現在、設備や機器の詳細な設計などを確認する工事計画認可を審査中。使用前検査を経て関電は11月に再稼働する目標を立てていた。

 原子力規制庁の報道官、米谷仁総務課長はこの日の定例会見で「今回は規制委の処分や審査を差し止めるものではない。工事計画認可は厳正かつ適正に審査していく」と述べた。

 福井地裁の決定は、基準地震動(想定される最大の揺れ)を策定することに「合理性は見い出し難い」として、規制委の新規制基準と審査を批判。敷地ごとの地下構造の違いなどを一切考慮せずに、「基準地震動は信頼性を失っている」と決めつけた。

 しかし規制委は高浜の審査で3回の現地調査と約70回の会合を経て、震源モデルや地震発生層の検討など事細かく分析してきた。地裁の決定はこうした審査プロセスを踏まえていない。