廃炉が進む福島第1原発=福島県大熊町で2016年2月27日、本社ヘリから梅村直承撮影

 東京電力が福島第1原発事故の際、核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)の判断基準を定めた社内マニュアルの存在に気付かず、炉心溶融の公表が遅れた問題で、経緯を検証する東電の第三者検証委員会が17日、東京都内で初会合を開いた。東電は「5年間、誰もマニュアルに気付かなかった」と説明しており、事故時のマニュアルの扱いや「発見」の経緯が焦点だ。

 会合に出席した広瀬直己社長は「判断基準がないかのように説明していた。おわびしたい。なぜ長い間気付かなかったのかなど、厳正に調査していただきたい」と述べた。

 検証委は、元仙台高裁長官の田中康久弁護士が委員長を務め、元京都地検検事正の佐々木善三弁護士、元最高裁司法研修所教官の長崎俊樹弁護士が委員となる。

 東電社員からの聞き取りを中心に調査を進める。

 東電は事故から約5年が経過した今年2月24日にマニュアルを「発見」したと発表。このマニュアルで炉心溶融は「炉心損傷割合が5%超」と定義され、これに従えば事故3日後に判定できたが、東電が1~3号機の炉心溶融を正式に認めたのは約2カ月後の2011年5月だった。【鳥井真平】