移設展示されたパトカーの前で、行方不明の佐藤雄太さんの両親(右端)が花を手向けた   東日本大震災の津波で福島県警双葉署員2人が殉職したパトカーについて、同県富岡町は16日、水洗い処理を終え町中心部の同署北側にある公園に移設展示した。避難誘導中に殉職した2人の行動と、複合災害の記憶を伝える震災遺産として保存する。   町内は福島第1原発事故で全域が避難区域。1月中旬、4年近く手付かずのまま沿岸部に残された車体を町内の整備工場に移動し、洗浄した。公園内に屋根を設置し、祭壇とメッセージポストも移設した。パトカーは町民有志の保存要望を受け、昨年12月に町が県警から譲り受けた。   当時乗務していたのは双葉署の増子洋一警視=当時(41)=と、佐藤雄太警部補=同(24)=(ともに2階級特進)。2人は住民に避難を呼び掛ける最中に車ごと津波にのまれたとみられる。増子さんは沖合で発見されたが、佐藤さんは行方不明のままだ。   現地で式典が行われ、宮本皓一町長らが参列。佐藤雄太さんの両親も足を運んだ。富岡地区安全運転管理者協会メンバーら住民が車体に防さび剤を塗りながら、2人をしのんだ。