除染土の仮置き場の近くを走る常磐線の電車(1日午後、福島県楢葉町で)=岩波友紀撮影  東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で不通となっていた福島県内のJR常磐線のうち、広野(広野町)―竜田(楢葉町)駅間8・5キロで1日、上下各9本の運行が再開された。  原発事故の避難指示区域内で、鉄道の営業運行が再開されるのは初めて。  竜田駅に到着した電車からは、同県いわき市などに避難中の町民らが、次々とホームに降り立った。同市の借り上げ住宅に避難中で、震災後初めて町内の自宅に戻るため父親(42)と乗車した、小学2年生(7)は「風景が懐かしい。再開を待っていた」と笑顔を見せた。松本幸英町長は「楢葉町への乗り入れは復興の第一歩。古里の情景を見て、町民に帰町の意識が高まると思う」と語った。  電車は楢葉町で、日中の立ち入りが自由にできる避難指示解除準備区域(年間被曝(ひばく)線量20ミリ・シーベルト以下)内を走行し、除染で出た汚染土の袋が山積みになった仮置き場も車窓から見える。JR東日本は、運行再開区間3駅の待合室に放射線測定器を設置し、運転士らに個人線量計を持たせる安全対策を取っている。