ネパールの首都カトマンズ・バラジュ地区で、地震で死亡したプラサムサさんの遺体収容作業を進める警官隊と話す親族のサンギタ・マハトさん(中央、2015年4月27日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】ネパール当局の救助隊が、自宅のがれきの中から既に動かなくなった14歳の娘を運び出すのを見て、ダヤラム・マハトさんは悲しみのあまり地面に崩れ落ちた。
「娘は私の全てだった。なにも悪いことはしていないのに」。重機や素手などあらゆる手段を使った懸命の救助活動の終わりを目の当たりにし、マハトさんはこう嘆いた。
ネパールをマグニチュード(M)7.8の大地震が襲った25日昼、マハトさんは仕事に出ていたが、家族のほとんどは首都カトマンズ(Kathmandu)の住宅密集地区バラジュ(Balaju)にある自宅にいた。石造の家屋が崩れ落ちる中、一家はすぐに外に避難したが、居間にいた娘のプラサムサさんと、そのおばのチャンドラワティ・マハトさんがいないことに気付いた。
「あっという間だった。家が傾いて、崩れ落ちた」とマハトさんは語った。「全ての重みが1階部分にのしかかった。私たちは最初の2日間、彼女らの名前を叫び続けたが、がれきの中に入ったり、中の様子を確認したりするための隙間はなかった」