カトマンズの安宿街タメル地区で倒壊したホテルの現場に立ち尽くす住民たち。スプリタムさん(左)は、母が下敷きになり死亡した=金子淳撮影  【カトマンズ金子淳】ネパールで起きた大地震は2日に発生から1週間を迎えるが、救助や支援活動は大幅に遅れ、被害の全容もつかめていない。米地質調査所(USGS)によると、ネパール周辺では1934年にマグニチュード(M)8.1の大地震が発生するなど「地震国」であるにもかかわらず、防災対策は進んでいなかった。ヒマラヤ山脈沿いの険しい山岳地帯を抱えるネパールでは、貧困や内戦後の政治混乱により支援インフラの整備や地震対策が後回しにされてきた歴史がある。  首都カトマンズの安宿街タメル地区。路地の奥に建つ7階建てホテルががれきの山になっていた。隙間(すきま)から、直径約1センチの細い鉄筋が何本も突き出ていた。  住民によると、ホテルは道路を挟んだ向かい側の広場に倒れ、宿泊客や広場にいた住民らが亡くなった。「数年前に建った新しいホテルだ。建築がちゃんとしていれば、こんなことにならなかったはずだ」。近くに住む運転手、ナジールさん(35)が憤った。