崩壊した家のがれきの中から生存者を捜す救助隊員=イタリア中部アマトリーチェで25日、AP  【ローマ福島良典】イタリア中部で24日未明に起きたマグニチュード(M)6.2の地震の死者は25日までに250人以上、入院した負傷者は365人に上った。人命救助に死活的な地震発生から「72時間」(27日未明)が迫る中、余震のため、捜索・救助活動は難航している。イタリア政府は25日、被災地に非常事態を宣言し、5000万ユーロ(約57億円)の第1次支援を発表した。  ANSA通信によると、イタリア中部アマトリーチェのピロッツィ村長は村内での死者が204人に増え、少なくとも15人が消息不明だと述べた。ロイター通信によると、死者にはルーマニア人5人、スペイン人1人、カナダ人1人らの外国人が含まれている模様だという。  老舗宿泊施設「ホテル・ローマ」では約20人の客が倒壊前に脱出していたことが分かり、5人の遺体が25日夜までに見つかった。建物の損壊が激しい上、強い余震があり、捜索作業が手間取っている。  地震発生から72時間が過ぎると生き埋めになった人の生存率が下がるため、捜索・救助活動は「時間との闘い」だ。309人の死者を出した2009年4月のラクイラ地震では発生42時間後に生存者が救出された。クルチョ市民保護局長は伊テレビで「今回、ラクイラ以上の人的被害になる恐れがある」と述べた。  また、フランチェスキーニ文化・観光相によると、地震では教会などの文化遺産293カ所が倒壊、または損傷を受けた。検察当局は倒壊した教会や学校などの建築に問題がなかったかどうか捜査を始めた。  レンツィ首相は25日、閣議後の記者会見で、耐震建築の普及などの震災被害予防政策を進める考えを表明。東日本大震災後の高速道路復旧などの迅速さをたたえ、「私たちは日本人の勤勉さに目を見張った。今度は私たちが他国の人々にイタリア人の心意気を示す責任がある」と述べた。