写真/三菱航空機のホームページより

 11月11日に「初飛行」に成功した国産初のジェット旅客機・MRJ(Mitsubishi Regional Jet)は、三菱重工業が2008年に設立した三菱航空機が開発、製造を牽引してきた。これまで、日本でもっとも有名な国産飛行機といえば、真っ先に「零戦」(零式艦上戦闘機)の名を挙げる人が多かったと思われるが、零戦もまた、三菱重工業の前進である三菱内燃機製造が開発したものだ。

 2年前に公開された宮崎駿監督のアニメーション映画『風立ちぬ』が、零戦の設計者、堀越二郎をモデルにしたことで、再び零戦が脚光を浴びることとなったが、MRJの開発がスタートしたとき、最初にエンジニアたちが集められた部屋は、70年以上前、堀越ら若きエンジニアたちが零戦の設計に奮闘していた「機体設計室」と同じフロアだったという。

 この「機体設計室」の入った建物は、三菱の名古屋航空機製作所のシンボルとも言える存在で、屋上に大きな時計があることから「時計台」と呼ばれており、堀越が終戦後に出版した著書『零戦--日本海軍航空小史』(奥宮正武共著・日本出版協同刊/1953年)にも登場している。