挑発的な言動を繰り返した末に、北朝鮮が満を持したかのように弾道ミサイル発射の準備に入った。「戦争を仕掛けるのか」−。日米両国は「最悪の事態にも国民の安全をしっかり防衛できる態勢」(菅義偉(すが・よしひで)官房長官)へ動き出し、日本政府は弾道ミサイル発射に備え、破壊措置命令発出の検討に入った。

 安倍晋三首相は4日夕、TBS番組に出演し、「金正恩第1書記が初めて挑んだ挑発的行為だ。冷静にみていきたい」と述べた。同時に「国際社会を挑発し、注目を集めるという今までのパターンよりも、レベルは確かに上がっている」と警戒感もにじませた。

 金第1書記は駆け引きの経験が浅く、「引き際」を知らない−。首相らが警戒するのはこの点だ。

 日本政府高官によると、今月2日、平壌近くの軍需工場でミサイルを積んだとみられる貨物列車が、日本海側に向かっているのを米国の偵察衛星がとらえた。

 ミサイルは当初、中距離弾道「ムスダン」か、それを改造した「KN08」(推定射程5千キロ以上)かと推定された。いまはムスダンとの見方を強めている。