北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、安倍首相は29日、米韓両国と連携して情報収集・分析に当たるよう関係部局に指示した。

 北朝鮮側には即座に抗議し、ミサイル発射の意図について分析を急ぐ考えだが、日本人拉致被害者らの再調査について北朝鮮から説明を受ける7月1日の日朝外務省局長級協議は、予定通り開かれる見通しだ。

 政府は29日早朝、谷内正太郎国家安全保障局長と外務、防衛、国土交通省の局長級が集まり、対応を協議した。

 その後、首相は、谷内氏らを都内の私邸に呼んで報告を受け、〈1〉米韓など関係諸国と連携して情報収集・分析に当たる〈2〉航空機、船舶などの安全確認を徹底する〈3〉国民に迅速、的確に情報提供する――の3点を指示した。30日には国家安全保障会議(日本版NSC)を開催し、正式に対応方針を決める予定だ。

 一方、菅官房長官は29日、秋田市内での講演で日朝局長級協議について、「しっかり抗議し、北朝鮮にこうした(国連安全保障理事会の)決議を順守させる機会でもある」と述べ、予定通り行う意義を強調した。

 ただ、政府内では「なぜ、このようなタイミングで実験を行うのか、率直な疑問はある」(小野寺防衛相)などと、北朝鮮への不信感が高まっている。北朝鮮はこれまでも、中国・瀋陽で日朝赤十字会談が行われた3月3日、オランダ・ハーグで日米韓首脳会談が行われた同26日(日本時間)に弾道ミサイルを発射している。