政府は29日、北朝鮮の東岸の江原道(カンウォンド)元山(ウォンサン)付近から同日午前5時ごろ、弾道ミサイルが日本海に向けて発射されたと発表した。韓国国防省関係者によると、スカッドと呼ばれる短距離弾道ミサイル2発とみられ、発射地点から東に約500キロ離れた日本海の公海上に落下した。周辺に航行禁止区域は設定されていなかった。航空機や船舶への被害は報告されていない。

 北朝鮮軍の西南戦線司令部は26日、韓国軍が黄海の北朝鮮側水域へ向けて事前通報なしで砲弾を発射したと非難する「重大報道」を発表していた。聯合ニュースは、中国の習近平国家主席が7月3日に訪韓するのを前に存在感を誇示しようとした可能性もあるという見方を伝えた。

 日本政府は29日、中国・北京の外交ルートを通じて抗議した。7月1日に北京で開催予定の日朝局長級協議は予定通り行う意向だ。

 安倍晋三首相は東京都内の私邸に谷内正太郎国家安全保障局長と西村泰彦内閣危機管理監らを呼び、報告を受けた。関係省庁に(1)米国、韓国など関係諸国と連携し情報収集・分析に努める(2)航空機、船舶等の安全確保の徹底(3)国民への迅速的確な情報提供--を指示した。