北朝鮮が発射したミサイルの落下地点付近を捜索する海上自衛隊の護衛艦「まきなみ」(右奥)とヘリコプター=秋田県沖の日本海で2016年8月3日午後6時59分、本社機「希望」から宮間俊樹撮影

 北朝鮮が3日、発射した弾道ミサイルが秋田・男鹿半島西に約250キロの海上に着弾したことを受け、秋田県や海上保安庁は被害の確認や情報の収集などの対応に追われた。

 秋田県と県警などは午後3時から、担当者15人を集めて緊急の連絡会議を開いた。被害の情報がないことが報告され、今後も北朝鮮がミサイルを発射する可能性があるとして、情報の共有を図ることを確認した。

 佐竹敬久知事は「これまでと全く局面が違い、秋田が射程圏内に入っている。戦争行為で許せない。国と連携し、県民の安全を守るために努力したい」と述べた。

 県民からも不安の声が相次いでいる。秋田市の会社員、伊藤悦子さん(63)は「ミサイルの性能が徐々によくなっている印象がある。政府は関係国と連携して対応してほしい」と求めた。

 一方、海上保安庁は午前9時26分、日本近海を航行する船舶に航行警報を出した。日本海で落下物を見つけた場合には近づかずに通報するよう求めた。庁内に対策本部を設置し、巡視船と航空機を秋田県沖に派遣。被害を受けた船舶が救助を要請できない最悪のケースを想定し、被害確認や情報収集にあたった。

 ミサイルの弾頭部分が日本の排他的経済水域(EEZ)へ落下したのは初めて。ある海保幹部は「公海上に落下したのとは違い、大きな脅威だ。最近、予告なしに日本海側に弾道ミサイルを発射することが相次いでいる。気が抜けない状態だ」と厳しい口調で語った。【川村咲平、山本康介、内橋寿明】