パラオからの引き揚げ者が開拓した北原尾地区を訪れ、入植当時の写真パネルをご覧になる天皇、皇后両陛下。左は北原尾農事組合長(入植者)の工藤静雄さん=宮城県蔵王町で2015年6月17日午後1時45分(代表撮影)

 天皇、皇后両陛下は17日、太平洋戦争の激戦地だったパラオから戦後に引き揚げてきた人たちが開拓した宮城県蔵王町の北原尾(きたはらお)地区を訪れ、住民と懇談された。地区は蔵王山のふもとにあり、「パラオを忘れない」との思いから「北のパラオ」という意味を込めて名付けられた。現在は酪農が盛んで、23戸約80人が生活する。

 両陛下は「開魂」と刻まれた石碑の前で住民らと言葉を交わした。天皇陛下は北原尾農事組合長、工藤静雄さん(73)に「大変な日々をお過ごしになったのですね」と語りかけ、入植時の粗末な小屋のパネル写真を見ながら「(小屋に)ガラスはなくて寒かったでしょうね」と話した。