約1200人の日本人が亡くなったアンガウル島に向かって拝礼される天皇、皇后両陛下=パラオ・ペリリュー島で2015年4月9日午前10時50分(代表撮影)

 【ペリリュー島(パラオ)真鍋光之、古関俊樹】終戦前の約30年間、日本の統治下にあった島国・パラオ。太平洋戦争で犠牲になった日本人は約1万6000人に上る。その慰霊碑の前で天皇、皇后両陛下は9日、頭を下げ続けられた。波の音だけが響く。その間、約10秒。2日間にわたり現地で取材した記者の目には、その姿に、戦争のすべての犠牲者を追悼し、平和を願い続ける両陛下の思いが凝縮されているように映った。

 8日夕、パラオ入りした両陛下は、分刻みのスケジュールをこなした。風邪は治りきっていないはずだ。それでも同国主催の晩さん会で、天皇陛下は、りんとした姿で、「先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、その遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います」とあいさつを読み上げた。

 実は、あいさつには当日になって陛下の強い希望で付け加えられた部分があった。直前にミクロネシア連邦を襲った台風被害に対する追悼とお見舞いを述べた部分だ。